虫歯について
虫歯の原因となるミュータンス菌が甘いものなどの食べカスを食べて増殖し、歯の表面にプラーク(歯垢)を作ります。プラークが付着したままであれば、やがて酸が産出され、この酸によってエナメル質が溶け始めます。この状態が第一度で、まだ痛みはありません。第二度になりますとエナメル質の下の象牙質にまで虫歯が進みます。ここには神経があるので、冷たいものがしみるようになります。第三度は更に内部の歯髄にまで虫歯が進み、激しい痛みを感じるようになります。第四度は歯根だけの状態となり、歯を抜かなければなりません。

歯周病について
歯と歯ぐきの間にプラークがたまると、ここに住む歯周病の原因菌が、食べ物のカスや唾液に含まれるタンパク質を食べて増殖します。最初は歯ぐきが時々腫れたり赤く充血したり、歯を磨いているときに少し血が出たりする歯肉炎の状態です。初期歯周炎の状態になりますと、歯と歯ぐきの間に隙間(歯周ポケット)ができますが、まだ痛みはありません。正しいブラッシングをすれば治ります。中期歯周炎になりますと、歯ぐきがブヨブヨする、口臭、硬いものがかみにくいなどの症状が現れ、専門的な治療が必要です。後期歯周炎では歯槽骨(歯の土台の部分)がほとんど無くなり、歯がグラグラして、最後には抜け落ちてしまいます。

歯磨きと定期検診
虫歯になりやすいところはよく磨きましょう。歯と歯の間は90°の角度に、歯と歯ぐきの境目は45°の角度に、奥歯の噛み合わせは歯の溝に歯ブラシを当てて左右に細かく動かします。歯磨きだけでは落ちない汚れもあります。半年に1回は定期検診に行って、それらの汚れも落としてもらいましょう。治療より予防が楽です。